The Android Show で、GoogleはGeminiをWear OSスマートウォッチとGoogle TVに導入することを発表しました。この発表は、GoogleがGoogleアシスタントをGeminiに置き換える計画の一環であり、今後すべてのデバイスとプラットフォームで展開される予定です。今回の発表は驚くべきことではなく、多くのユーザーは、GoogleがAIアシスタントをWear OSやGoogle TVにも導入することを期待していました。
Googleは、この拡張によってAIアシスタントがスマートフォン以外でも利用可能になり、ランニング中やソファでくつろいでいるときなど、さまざまなシーンで役立つようになると述べています。
Wear OSスマートウォッチのユーザーは、手首からGeminiにアクセスできるようになります。これは、料理中で手が粉まみれになっているときや、サイクリング中など、スマホを使えない状況で特に便利だとされています。
Googleは、Geminiとは自然な会話ができ、正確な言葉で話さなくても意図を理解してくれると説明しています。例えば、ジムのロッカールームでスマホをしまってしまった場合でも、「今日使ってるロッカーは43番って覚えてて」と言えば、Geminiがリマインダーとして記録してくれます。また、Geminiはアプリと連携しているため、友達がメールで送ってきたレストランについて質問することもでき、トレーニングを中断したりスマホを使わずに済むのです。
Geminiは、今後数か月以内にWear OSスマートウォッチに導入される予定です。
Google TVでは、Geminiを使ってパーソナライズされたコンテンツのおすすめを受け取ることができます。たとえば、「子ども向けに年齢に適したアクション映画を教えて」といったリクエストが可能です。また、Geminiは質問にも答えることができ、子どもが太陽系について尋ねれば、関連する教育的なYouTube動画を表示してくれるなど、興味に応じた学習をサポートします。
Google TV向けのGeminiは、今年後半にリリース予定です。
また、GoogleはGeminiを、ヘッドセットやスマートグラスなどのXR（拡張現実）デバイス向け新プラットフォーム「Android XR」にも統合しています。Android XRは、サムスン製のヘッドセット「Project Moohan」と共に、今年中に発売される予定です。Geminiを使ってヘッドセットの操作をしたり、視界に表示されたアプリやコンテンツについて質問したりできるようになります。
AndroidチームのプロダクトおよびUX担当シニアディレクターであるGuemmy Kim氏は記者向けブリーフィングで次のように述べました：
「今年後半に最初のヘッドセットが発売されると、Geminiは旅行の計画を手助けしてくれるでしょう。周囲に動画、地図、現地の情報を表示させて、わずか数分で旅程を作成できる、非常にリッチで没入感のある体験が可能になります。」
さらに、火曜日の発表では、Geminiが今後数か月以内にAndroid Autoにも対応することが明らかにされました。これにより、「郵便局に向かう途中にある公園近くの充電ステーションを探して」などの複雑なリクエストが可能になります。また、受信したメッセージの要約や、ニュースの概要を聞くこともできるようになります。
